新刊書籍『奥能登最先端 「あこがれ」の同人誌印刷所があった ──スズトウシャドウ印刷』発売決定!

あらゆる同人誌印刷所が、誰かにとっての特別だった。

 30年以上前、石川県金沢市で生まれ育った中学生の少女は、参加した同人誌即売会のパンフレットで「スズトウシャドウ印刷」の文字と、風変わりなおじさんのイラストを目にする。美しい印刷でその名を知られた同人誌印刷所は、小説家を志す彼女にとって、いつか同人誌印刷をお願いしたい「あこがれ」の存在としてうつった。

 時は流れ、地元で小説家となった彼女は作家活動の傍ら同人誌制作を続け「あこがれ」を実現。その美しい仕上がりを心から喜んだ。「ご褒美みたいな印刷所としてずっとスズさんはいてくれる……」そう思っていた2024年1月1日、能登半島地震がスズトウシャドウ印刷のある石川県珠洲市を襲った――。

 生まれ育った金沢の地で、眠れない夜を過ごしながら決意したのは、チャリティー同人誌制作だった。被災したスズトウシャドウ印刷の営業再開を待って、2024年5月に『波の花 風吹く 令和6年能登半島地震チャリティー同人誌』が完成、大きな反響を呼んだ。そして翌2025年の初夏、スズトウシャドウ印刷から突然のメールが彼女の元へと届く。

 そこにあったのは、「2025年7月をもって業務終了」の文字。

 覆ることのない事実にショックを受けながら、彼女は決意する。スズトウシャドウ印刷を残したい。能登半島の最先端で、素晴らしい技術をもった印刷所が、たくさんのひとの「あこがれ」をすくってきたこと。それを残す形はやはり、「本」しかないのだと。

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『奥能登最先端 「あこがれ」の同人誌印刷所があった ──スズトウシャドウ印刷』

2026年11月8日(日)開催 「文学フリマ東京43」parubooksブースで先行発売!
2026年11月13日(金)ごろ~全国の書店、ネット書店にて発売

定価:2,500円+税
四六判、140P(モノクロ+一部カラー)、並製本
978-4-909824-19-6

発行:parubooks
責任編集:紅玉いづき(小説家・金沢在住)
ライティング:石田汗太、おーちようこ
※売上の5%を、珠洲市能登半島地震災害義援金へ寄付いたします。

【目次】
「あなたならば」というはじまり(紅玉いづき)
◆スズトウシャドウ印刷の人たち
 ・ロングインタビュー「能登の小さな印刷屋、同人誌の海をゆく」(石田汗太)
 ・スズトウシャドウ印刷と私――それはまるで「かかりつけ」の(紅玉いづき)
◆スズトウシャドウ印刷と関わった人たち
 関係者インタビュー(おーちようこ、敬称略・順不同)
 ・コミックマーケット準備会
 ・コミティア実行委員会
 ・赤ブーブー通信社
 ・日本同人誌印刷業組合株式会社緑陽社株式会社ブロス
 寄稿
 ・これまでスズトウシャドウ印刷に関わってくださった全ての皆様へ(平野真由美)
 ・新聞記者、同人誌沼に落ちる(石田汗太)
 ・出版社から同人誌印刷所へ依頼した経験(佐古田宗幸・parubooks編集部)
◆スズトウシャドウ印刷へ思いを寄せる人たち
 特別寄稿(敬称略・順不同)
 ・高松美咲
 ・波津彬子
 ・こうの史代
 ・鈴木次郎
 ・髙川ヨ志ノリ
 ・長塚圭史(劇作家・演出家・俳優)
あとがき(紅玉いづき)
スズトウシャドウ印刷 関連年表